フリードといえば、車中泊を楽しむクルマとして有名ですよね。私も時折、そんな衝動に駆られるのですが、ひと晩泊まるのにいまいち踏ん切りがつかず。
それじゃあ夜中に早起きして、フリードの車窓から夜明けの海でも拝みに行くか、ということで、2019年8月、うだるような熱帯夜をぶっ飛ばしてきました。この記事は
そんな方に読んでもらいたいです。
真夏の深夜、約66km先、小さな漁港・厚内海岸を目指して
こんな夜こそ、大人の隠れ家のような、誰にも邪魔されない小さな海岸へ出かけたい。厚内漁港は、北海道十勝郡浦幌町に属する、太平洋を望む小さな漁港。浦幌の市街地からも20㎞ほど離れた場所にあり、特にドライブルートにもあたらないため、昼夜通じてひっそりとした気配です。
遠い昔の話になりますが、高校生の夏、根室本線の厚内駅で下車し、海岸まで歩いてキャンプをした記憶があります。突然の夕立、暗闇のトンネルでの肝試し、潮騒と星空、そして翌朝の命を呼び覚ますような照りつける太陽・・・。そんな思い出の地を、大人になった自分がフリードで目指す。ちょうど海岸脇にパーキングエリアがありそうなので、そこで夜明けを待つことにします。
出発の儀式…焚き火の音と炎に揺られて
キャンプやアウトドアの醍醐味といえば、やはり現地での焚き火。でもこの旅では、出発の儀式として焚き火を執り行うことにします。やり方は簡単。クルマに乗り込んだら、手元にスマホかiPadを用意して、おもむろにYouTubeアプリを立ち上げ“焚き火”と検索してみましょう。あとは再生ボタンをタップして“点火”するだけ。揺れる炎を眺めながら、これから駆け抜ける夜の街、そして夜明けの海に思いを馳せるに十分なプロローグが愉しめます(^^)
夜中2時のコンビニは出発の狼煙 冷たいドリンクを買う
フリードのLEDヘッドライトが白く照らすのは、深夜のセブンイレブン。眠らない物好きなドライバーのために門戸はいつも開かれています。近所の迷惑にならぬよう、静かに小さく出発の狼煙をあげて、東へと向かいます。
ロードサイド店舗で賑わう国道38号は、多少はきらびやかかと思いきや、やはり深夜とだけあって、絵にならないほど眠っている。そんなわけで、一気に現地までぶっ飛ばします(^^)
深夜3:30着 気温30℃ 生ぬるい風に吹かれながら
海岸に辿り着けば少しは蒸し暑さも引くかと思ってましたが、そうとはならないのが最近の北海道の夏です。エアコンを付けっぱなしにするのも憚られるから、ちょっとだけ窓をあけて、夏の空気を採り入れます。車外へ出てみると、ほんのわずかに、朝の気配。家から持って来た三脚を海沿いのガードレールに寄せてビデオをセッティング。夜明けの海を撮影しながら、車中泊気分で、朝を待つことにします。
シートアレンジで脚を伸ばしたり…フリードらしさを享受する
車中泊とはいかぬものの、せめてもの真似事くらいはしてみたい。ということで
- 助手席のヘッドレストを取り外し
- 2列目のヘッドレストも取り外し
- リクライニングを全開にして
- リラックスモードで脚を伸ばす
ダイソーで買った100円のLEDランタンを引っかけて明かり取りにしたり…。そんなことを愉しんでいるうちに、いつの間にか、朝が迎えにやって来ました。
ということで、目的は果たせたわけですが、朝も早く、時間もたっぷりあるということで、背中に朝日を浴びながら、あの景勝地まで走ってみたいと思います。その名は「長節湖」。
その前に、これまでの経過を収めたYouTubeがありますのでぜひご覧下さい(^^)
海と湖を同時に手に入れた密かな楽園
厚内から南西へ車で30分ほどの場所に長節湖はあります。朝靄が広がる海岸線は、つい先ほど走ってきたそれとは見違える美しさ。しばらく海と並走したのち、朝日に照らされた夏草の道をくぐり抜け、再び海へと向かいます。
長節湖はけっしてメジャーな観光スポットとはいえませんが、訪れた人を釘付けにする魅力があります。原生花園に包まれた湖は、後ろを振り向くと、太平洋の砂浜が広がる絶好のロケーション。キャンプ場としても整備されており、夏休み時期はこの穴場を狙ってキャンパーもやって来ます。
厚内から長節湖への道程は、YouTubeでも後編としてアップしております。ぜひ美しい朝焼けを楽しみながらご覧くださいね。
ということで、車中泊とまではいかないものの、ミニバン・フリードの気ままな楽しみ方をご紹介してみました。
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